歯の根の治療って?

皆さん、こんにちは。
久喜市の歯医者「ハートデンタルクリニック」院長の定岡です。

いままで歯医者さんで歯の神経を抜く治療を受けたことがある方もいるかと思います。
実は歯の根の治療は、治療を受ける患者さんも大変ですが、行う歯科医師もかなり大変なんです。
治療内容も理解しづらく、誤解も生じやすい治療です。
今回はそんな根の治療について2回に分けて説明したいと思います。

 

どうなると根の治療が必要なの?

虫歯で歯の治療を行う場合、その虫歯の大きさ(深さ)によって治療方法が異なります。
大きく分けると、虫歯が歯の神経まで入り込んでいるのかどうかで変わります。
虫歯が神経まで入り込んでいなければ、その部分だけを削り取り、詰めるなどして神経は温存しておけます。
しかし、虫歯が神経まで入り込んでしまった場合は、虫歯菌に感染してしまった神経を取る「根管治療」を行わなければなりません。
根管治療とは歯の内部の細菌感染を起こした部分をきれいに取り除く治療です。
取り除いた後は、細菌を新たに入り込ませないように、治療で削った元々神経があった管を埋めます。
感染した部分がなくなれば痛みもなくなっていきます。
つまり、歯の神経まで虫歯が入り込んでいるのかどうかで、根管治療が必要かどうかが決まってくるわけです。
虫歯以外にも、歯ぎしりなどの過剰な噛む力や、転んだ、ぶつけたなどの外傷により歯に亀裂が生じ、そこから神経に細菌が入り込んむこともあります。

 

根管治療の成功率

根管治療は歯科治療の中でも特に難易度の高い治療です。
ある研究では、成功率は68%〜85%と言われています。
しかしこれは、逆に言えば、そのままでは抜くしかなかった歯を残せる可能性が6〜8割あるともいえます。

 

根管治療の成功率を上げるには?

・診査、診断
診査、診断は言うまでもなくとても大切です。
打診、触診などの臨床的診査やレントゲン写真での診査はもちろんですが、問診もとても大切です。
「いつから痛むのか」「どんな時に痛むのか」また「どのような痛みの経過をたどったか」など問診から知れる情報は沢山あります。
そのような診査を複合的に判断して診断をします。

・無菌的治療(ラバーダム防湿)
ラバーダムとは、根管治療を行う際に使用する、治療歯に装着するゴムのシート状のマスクのようなものです。
ラバーダムを用いて治療歯を唾液から隔離し、無菌的に防湿を行う治療法です。
ラバーダムは、根管治療の際に根管に細菌が入らないようにするために効果が高いとされています。
さらに、強い消毒剤を使用しても誤って口の中に流れてしまったりすることがないという利点もあります。
実際にラバーダムを使用した場合としなかった場合では、根管治療の成功率は1.5倍以上違うとも言われています。

・仮詰め、仮歯
根管治療中は何回かかかることもあります。
その間は治療歯に仮詰めや仮歯を入れます。
この仮詰めや仮歯がしっかりと封鎖されていなかったり、すぐに外れてしまったりすると、せっかくきれいにした根の中に再び細菌が侵入してしまいます。

④なぜ治療回数がかかるの?
根管治療のステップは次回詳しく説明しますが、根管は非常に細く、先端は髪の毛よりわずかに太い程度です。
湾曲や枝分かれしていることもあれば、「側枝」という小さな管が根管から伸びていることもあります。
その形状は患者さんによって異なります。
しかも相手は数μmいうミクロの細菌たちです。
取りきれていないとまた繁殖して感染を起こし、痛みや腫れが出てきます。
ですから根管の中を掃除する根管治療は、とても難しく複雑なので回数と時間がかかるのです。

次回は実際の根管治療について詳しく説明します。