01相談して決められる

「なんでも食べられるのに本当に抜かなければいけないの？」
「痛くもない歯の治療をしなければいけないの？」
このような疑問をもったことはありませんか？
実は、歯は症状と状態が一致しないことがよくあるんです。

例えば
・痛くないけど虫歯がある。
・何でも噛めるけど歯周病になっている。
・腫れてないけど根の先に膿が溜まっている。

などです。
だから、「何も問題ないと思って歯医者に行って診てもらったら、あちこち悪いと言われた。本当に治療する必要があるの？」
と疑問を持つ方がいるのです。なるべく患者さんにこのような思いを持ったまま治療を受けてもらいたくはありません。それは、長いお付き合いをする上で、お互いにとってもあまり良いとは思えないからです。
当院では、自分の歯の状態を正しく理解してもらい、治療計画をなるべく自分でも決められるように、治療方法のことだけではなく、将来的なことも説明しています。
つまり、現在の状態を詳しく説明するのと同時に、今すぐ治療しなければ問題が起きるほどの状態なのか、将来的な見通しはどうかも、専門家として意見を伝えます。その上で患者さんの今の状況を踏まえ、一緒に今後の対応を考えることです。
来院される患者さんたちは日々忙しい毎日を過ごしています。歯の治療はそれなりに時間のかかることが多いですし、丁寧に治療するとなおさらです。ですから、定期健診で経過を診ながら治療するタイミングを一緒に決めていくこともできるはずです。
歯に対する価値観や生活環境、ライフステージもさまざまですので、それらを考慮して一緒に相談して決めていきましょう。

03定期健診で長くかかれる

定期健診は何のために行なっているのでしょうか？もちろん歯を守るためですよね。
虫歯で歯を削ったり、歯周病で歯を失ったりしないようにするためです。
しかし、定期健診に数年通っていたのに、突然歯を抜かれた、虫歯ができていきなり削られた、と言って不満げに転院されてくる患者さんも少なくありません。 これはなぜでしょうか？

定期健診をしていても残念ながら防げないこともありますが、少なくとも予想できる症状や注意することなどは伝えられます。
例えば、体調の悪化によっては痛み出す歯があることや、また以前のように砂糖入りの飲み物を頻繁に飲むようになると初期虫歯が進行して削ることになるなど。つまり、大切なことは患者さんが自分の歯の状態を知り、何に気をつけるのかを分かっていることです。そうでなければ、突然抜かれた、いきなり削られた、などという不満は持たないはずです。

当院では以下のことを定期健診で確認するようにしています。

・今のお口の状態を説明して、経過観察している歯などがあれば説明する。
・生活環境や体調の変化などを確認して、虫歯などの危険度が上がっていないかを判断する。
・歯磨きの仕方がまた元通りになっていないかチェックをする。

もちろん虫歯、歯周病のチェックや歯科衛生士が専門的なクリーニングも行いますが、定期健診で本当に大切なことは、早めに治療することではなく、治療しないように早めに情報提供することだと考えています。