- 入れ歯が使いづらい
- 本物の歯のように再び噛みたい
- 機能的で見た目もいい義歯がほしい
インプラントとは、第二の永久歯とも呼ばれている、自分の歯と同じような機能を再現させた義歯です。
歯を失った顎の骨に人工の歯根を埋め込み、固定されたら人工の歯を取りつけます。
顎の骨にしっかりと固定されるため、グラつくことがなく、天然の歯と同じように食事や会話を楽しむことができます。
定期的なメンテナンスを続けていただくことで、長期的にお使いいただくことも可能です。
インプラント治療とは
「インプラント」とは歯を失ったところの顎の土手に人工歯根を埋め込み、新しく歯を作る治療をいいます。
元々インプラントとは、医療器材を人の体に埋め込むことの総称で、心臓のペースメーカーや人工関節、美容目的で入れるシリコンなど、これらもインプラントの一種なのです。
歯科で使用されるインプラントは「歯科インプラント」「デンタルインプラント」などと呼ばれますが、歯科インプラント治療が普及してきたことにより歯科インプラントを「インプラント」と呼ぶことが一般的になりました。
インプラントの原型は、1950年代にスウェーデンのブローネマルク博士の研究チームによって、チタンと骨が拒否反応を起こさず結合(オッセオインテグレーション)することが発見され、その後の研究を経て1960年代から人に対して応用が始まりました。
50年以上の臨床例がありエビデンスも蓄積されていますので安心して受けていただける治療です。
インプラント治療に適さない方
- ① 血液疾患 (血友病など)
- ② 免疫不全
- ③ 化学療法が行われている患者
- ④ 精神神経症
インプラント治療の際に注意する疾患
① 狭心症
最近1~2ヶ月間発作がないか、あっても軽度であればインプラント治療は可能ですが発作頻度が増加している場合は避けた方がよいでしょう。
② 心筋梗塞
発作後6ヵ月以上経過し他に問題がなければ可能です。主治医の対診と十分な全身管理が必要です。
③ 高血圧症
成人では最高血圧が160mm以上、最低血圧が95mm以上のどちらか、あるいは両方の場合は高血圧の治療を優先します。ただし降圧剤を服用している場合はこの副作用で歯肉炎になりやすいので注意が必要です。
④ 糖尿病
コントロールされている場合はインプラント治療が可能です。空腹時血糖値が100~140mg/dlでヘモグロビンA1cが7%以下であれば問題ないでしょう。
⑤ 骨粗しょう症
骨密度を測定して手術が可能かどうか判断いたします。また主治医との対診も必要となります。
インプラント治療の手順
インプラント治療には1回法と2回法があります。
どちらの方法で行うかは骨や歯ぐきの状況によって判断いたします。
また、インプラントは骨に埋め込むので骨が薄いところには骨を付け足す手術も併用しなければなりません。
以下に当院の通常のインプラント治療の手順を示します。
① 説明
まずはインプラント治療とはどのようなものか、また画像診断前に分かる範囲で大まかな手術の内容をご説明いたします。
② CT撮影
当院には歯科用CBCTが設置されています。
CT撮影することで埋入予定部位の骨量や形態、密度など詳細に把握し、適正な長さ・太さのインプラントを選択でき、安全に手術が行えます。
また付加手術(骨造成手術など)の有無についても判断できますので事前にご説明できます。
③ コンサルテーション
手術の内容はもちろんのこと、治療期間・料金・予後・保証内容などご説明します。
また不安なことについてもお答えしますのでご相談ください。
この時点までは、手術を断っていただいても大丈夫ですので、インプラント手術をお悩みの方は、コンサルテーションにて、最終判断をお願いいたします。
④ インプラント一次手術(60分~90分)
インプラント体を顎の骨に埋め込む手術です。
インプラント治療の主となる手術です。
手術用ガウンを着用して滅菌環境下で行います。
⑤ 抜糸・消毒
手術1週間後に来院してもらい、縫い合わせた糸をとり、消毒します。
⑥ インプラント二次手術(30分程度)
症例によっては二次手術を行わないこともありますが、ほとんどの症例は行います。
インプラント体のキャップを交換します。
また必要な症例はインプラント周りに硬い歯ぐきを作る治療を同時に行います。
⑦ 型取り
インプラント上部構造を作製するために精密な型取りを行います。
⑧ インプラント上部構造装着
インプラントの上に作製した歯を装着します。
これで問題がなければ定期健診となります。
インプラントの
メインテナンス
メインテナンスでは、インプラントとその周りの歯ぐきや顎の骨の状態を複数の検査で調べます。なかでも重要なのが、インプラントと歯ぐきの間に器具を差し込んだときに出血するかどうかです。
出血した場合、インプラントの根元に付着した細菌が、歯ぐきで炎症を起こしています。
炎症は歯ぐきだけなのか(インプラント周囲粘膜炎)、顎の骨にまで及んでるのか(インプラント周囲炎)をレントゲンでさらに精査します。
インプラント周囲粘膜炎の場合は、まず患者さんにセルフケアを見直していただきます。
患者さんのケアの仕方がそのままでは、治療をしても、細菌は減らず炎症もひきません。
改善されたら、歯ブラシ等では届かない、歯ぐきの中のプラークや歯石を専用の器具で除去します。
インプラント周囲炎の場合は、セルフケアの見直しと徹底的なプラークや歯石の除去にくわえて、細菌に汚染された歯ぐきの組織や顎の骨も除去します。
細菌の温床がなくなれば、顎の骨やインプラントに再結合する見込みが高まります。
インプラント周囲粘膜炎の段階で発見できれば元に戻せますし、インプラント周囲炎になっていても、顎の骨のダメージが少ない状態ほどインプラントを失わずにすむ可能性が高まります。
歯周病と同じで、痛みや違和感がある場合、すでに進行していることが多いです。
そのため、メンテナンスは欠かさず来院してください。
また、当院ではこのような状態になることを防ぐため、スウェーデン式予防プログラム(全4回)
をへて、歯磨き等のセルフケアを身につけていただいた上で、インプラント手術を行います。
インプラントの
保証について
当院は第三者保証会社(ガイドデント)が認定する認定歯科医療機関です。
インプラント治療に関わる年数、件数、実績、また所属学会など90以上におよぶ審査項目によって、一定水準以上のインプラント治療を遂行する能力を有することを保証会社(ガイドデント)から認定された歯科医院ですので、保証サービス提供会社であるガイドデントが第三者として保証をバックアップします。
患者さまを長期的にフォローすることで、患者さまにより安心して治療を受けて頂けます。
患者さまの口腔内の環境変化による再治療や転居等ライフスタイルの変化によって転院が必要になった際も一定の条件(定期健診の受診など)を満たせば保証内容は継続できますので、ご安心ください。
保証期間 | 10年 |
---|---|
保証範囲 | 上限30万円/1本 |
保証条件 | 定期健診(年2回以上) |