埼玉県久喜市青毛の歯医者 | ハートデンタルクリニック |

コラム

歯の喪失と寝たきりの関係


皆さん、こんにちは。
久喜市の歯医者「ハートデンタルクリニック」院長の定岡です。

厚生労働省が発表した2019年日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳と戦後一貫して増加し続けています。
しかし、同じく厚生労働省の発表では人生の晩年のうち、男性は8.8年、女性は12.4年は寝たきりや介助を要するなど日常生活に著しく制限を感じながらの生活を余儀なくされています。
そして歯を喪失すると食事に制限が起こるだけでなく(それだけでも大変ですが)、他の病気を引き起こし、日常生活に制限が起こることが分かっています。
今回は、知っていただきたい歯を失うことでのリスクをお伝えします。

 

「糖尿病」と「残っている歯の本数」の要介護状態になるリスクの比較

①糖尿病
「糖尿病」は国民病とも言われている病気です。
いろいろな原因で起こりますが、2型糖尿病は主に偏った食生活で引き起こされます。
糖尿病が進行すると神経障害、網膜症、腎症などいろいろな合併症を引き起こし、透析治療が必要になることもある恐ろしい病気です。
ここに糖尿病との関連を示すデータを示します。
健康な人を基準値(1)とすると、糖尿病(血糖値200以上)の人が要介護状態になるリスクは3.5倍になります。

②残っている歯の本数
福岡県のある町の住民を対象とした研究の結果があります。
要介護状態の高齢者とそうでない高齢者各62人に対し、要介護状態になった原因疾患、治療歴、生活習慣、要介護期間、そして残っている歯の本数について聞き取り調査を行ったものです。
歯の本数が20本以上ある人を基準値(1)とすると、歯が10本未満の人は要介護状態になるリスクが15倍以上になっていました。
ここで言えるのは、糖尿病の人より歯が10本未満の人の方が要介護状態になるリスクが高い可能性があるということです。

 

歯を失った本数と死亡リスク

全国の歯科医師2万1272人を対象に、10年間の疾患の罹患状況や死亡を追跡調査をしました。
失った歯の本数が「0〜4本」の人を基準値(1)とすると、失った歯が多い人ほど死亡リスクが上がっていきますが、「20〜24本」失った人は死亡リスクが1.8倍にもなっています。
「私の歯はだいぶ抜いてしまって、もう少ないのですが…」という方も、悲観することはありません。
失った歯を補うことで100歳を超えても元気に活躍されている方もいらっしゃいます。
歯は失わないように大切にしたいものですが、もし失ってしまったときは歯医者さんで速やかに治療してもらいましょう。
そして、歯を失わないようにしっかりと定期健診を受診して予防しましょう。
ご心配な方は一度当院にご相談ください。


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